すごく儲かる派遣会社が

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:07  ...というのに弟が引っかかりそうになった。すごく儲かる派遣会社があると幼稚園以来の友達に紹介された、というのだ。

 いかにも怪しいのでネットで調べて見ると、ほとんど出てこない。会社のHPはあるが、全てのコンテンツが3行前後の文章しかない。「採用情報」には会社の電話番号が書いてあるだけである。はっきり言ってめちゃくちゃ怪しい。



 もう少し調べて見ると、どうも社名を変えたばかりの会社のようだった。そして、前の会社の名前で検索して見ると...引っかかったのは「悪徳商法相談サイト」「内部告発掲示板」「2chのその企業専用の叩きスレ」というとんでもない結果に(笑)



 結論から言うと、確かに派遣会社である。前の社名の頃は派遣業の認可を国からもらっていなかったようだが、今の社名ではHPを見る限り一応認可を取得しているようだ。だが、とても稼げるような仕事ではないらしい。普通のバイトよりも安い給料で酷使されているという。

 なら、何故稼げると宣伝しているのかというと、人を紹介するとマージンが入るかららしい。5人に紹介すれば5人分。その5人が紹介すれば25人分。さらにその5人が紹介すれば125人分...そう、ねずみ講の論理である。

 問題は、ねずみ講やマルチ商法と違って、「参加者に経済的負担を一切与えない」という点である。代わりに「労働を強いる」のだが、それではクーリングオフという手は使えないし、そもそも特定商取引法の範疇外なのである。つまり、なんら違法性はない。

 そもそもマルチ商法自体は違法ではない。この商法が問題とされるのは、「不当に高い商品を押し付けられる(詐欺を誘発する)」ことと「人間関係に問題が生じやすい(親しい人間を誘うシステムだから)」ことによるものである。前者は明らかな犯罪行為だが、後者は法で裁く境界線が難しく、解決しにくいものである。そして、今回の会社では後者しか発生し得ないのである。

 とにかく、この会社は、「普通に働くだけでは儲からない」代わりに「他人を紹介していけば稼げる」というシステムをとっている。と、それがわかれば誰もひっかからないのだが、そこはやっぱりこういう商法なだけに口が上手い奴がいて、そういう問題点を隠したまま素晴らしい仕事だといって煽るんだそうだ。もっと調べれば、この会社は前身はこてこてのマルチ商法の企業だったらしい。人のだまし方はしっかりマニュアル化されて整備されているという。当然、だませそうな奴しかだまさない。

 たちが悪いのは、学生には学校を辞めさせて入らせ、フリーターには就職活動を断念させて入らせているということ。逃げ道をふさぐことでそこで働き続ける以外の選択肢をなくし、人員を確保しているようだ。さらに給料が支払われるのは翌々月で、辞めるとその前の月の給料も入らないらしい。契約書は2枚とも会社が持っていってしまうという。こうして普通のバイト以下の給料で働かされ(普通の派遣より人件費が安いというのが、この企業が派遣先に売り込むときのキャッチらしい)、家族や友人とも引き離され会社一筋の人間にさせられるとのこと。なんせ、昇給の条件は人をあり得ない人数集めてくるか、会社にどれだけ貢献(物理的な貢献だけではなく、上層部への精神的な貢献度も含む)できるかのどちらかでしかないそうだ。必然的に後者を選ばざるを得ない。



 弟も大学を辞めてここに入ろうかなんて言ってるらしいので、これはなんとしても阻止せねばならないと思った。しかし今は離れて暮らしている身。親からしか状況を聞いていないし、弟は午後起きて夕方から夜中までバイトしているという生活を送っているため、親とも自分とも生活リズムが合わない。メールだけで済むことではないし...

 結局、ネットで出てきた悪評のいくつかをプリントアウトしてFAXで送った。弟はすぐに事態を飲み込み、そこで働くのを辞めてくれた(紹介してきた友達をどうするかという問題が残っているが、そこまでは介入するものではない)。一度説明を受けたようだが洗脳は軽微だったようだ。よかったよかった。



 ちなみにその会社はなんのためにそうやって人を集めているかというと、集めた奴全員に専用のポイントカードを持たせて使わせて、その手数料で儲けようという作戦らしい。言わば、たくさんの人にアフィリエイトで物を買わせれば儲かるよね、というのと同じ理屈のようだ。そこの社長は自分と同い年。

 その能力を生かせばそこそこの営業マンにはなれそうな気がするのだが。あ、自分より頭の悪い人間しかだませないから無理か...。




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このページは、taniが2008年3月25日 01:35に書いたブログ記事です。

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